アメリカのドッグファイト―闘犬ー

• 2014-05/30 (Fri)
• USA動物事情

日本にはあまり聞かないドッグファイト（闘犬）。
アメリカでは年間、1万6千頭以上もの犬が闘犬の犠牲になっています。
（闘犬の過去記事読む？→☆）

また闘犬では小型の犬や猫がおとりに利用されるため、
闘犬によって失われる命は把握されている数字よりも多くなります。
 
 
実際にオトリに使われていた小型犬。
一般家庭から盗まれてドッグファイトに利用されます。 

今日はそのドッグファイトについてもう少し触れてみたいと思います。
（ソース：http://www.burlingtonnc.gov/）


「DOG FIGHT」

ドッグファイトは都心部や路地裏、田舎の農場など
あらゆる場所で開催されている即興的な賭博です。
近年、ドッグファイトは増加の傾向にあり、
HSUSの調べでは組織ぐるみでドッグファイトを運営する団体がおおよそ4万組織、
素人による路上でのドッグファイトが10万件は存在していると思われています。

●ドッグファイトでは何が行われているのか？
ドッグファイトでは通常、ピットブルが戦うために育てられ訓練されており、
どちらかの犬が死ぬまでか、戦えなくなるまで続けられます。
この戦いは観客と賭博から得られる大きな利益のために行われています。
ドッグファイトは犬が致命的な傷を負っても何時間にもわたり開催されます。
戦えなくなった犬たちは傷ついたまま遺棄されるか、
感電や拳銃で容赦なく殺されていきます。 


  
ドッグファイトで傷つき捨てられた犬

●ドッグファイトの影響
ドッグファイトは犬や動物を傷つけるだけでなく、
地域社会の治安や安全を脅かすものです。
一般的にドラッグや拳銃がドッグファイトの現場で発見されることがよくあります。
ドッグファイト見物に連れてこられた子どもたちは暴力や残忍な行為が
受け入れられる行為であると言うように植えつけられてしまいます。
そしてドッグファイトで動物虐待を行う人はえてして
人に対しても暴力をふるう犯罪者になっていきます。
シカゴ警察の3年間の統計によると、
ドッグファイトを含む６５％の動物虐待犯罪者は
人を傷つける余罪でも逮捕されるそうです。


  
子どもの虐待から救助された猫ZIP
（ZIPの経緯を読む？→☆）

●ドッグファイトは違法なのか？
はい、アメリカではすべての州に置いて違法であり、重罪です。

 
●近所でドッグファイトが開催されている？
ドッグファイトはいかような地域社会でも開催される可能性があります。
ドッグファイトが開催されているサインとして以下のポイントが挙げられます

＃１：　ひとつの地域にたくさんのピットブルが飼育されている。
　　　　特に数匹の犬がチェーンで拘束され社会化されていない事が多い 。
＃２：　顔や前足、後ろ足、太ももなどに傷を負っている犬がいる。 
＃３：　犬を鍛えるためのドレッドミルやタイヤを木につるしたりしている。
＃４：たくさんの人が奇妙な時間に訪問しているエリアがある 。

「ドッグファイトを見つけたらどうしたら良いのか」次回に続きますーー。