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保健所に収容される動物たちの事情

今日も旧ブログからの転写です。
最近バタバタで、ごめんねーーーーー。

・・・以下転載記事です・・・

3月よりリニューアルOPENするMaryland SPCAは
ボルチモアで一番大きなシェルターで、
譲渡に回した動物は
何日、何年新しい飼い主さんが見つからなくても
絶対に殺処分することはありません。

ペットをMDSPCA(略)から引き取ることは
ボルチモアでは当たり前のように浸透していて
週末にもなると動物園のように人が訪れます☆

その譲渡成功率は96%!!

今日は残りの4%に目を向けたいと思います。

譲渡犬のケンネル(檻)の奥にこの扉はあります。

$Dear☆Sunshine
関係者以外立ち入り禁止

この扉をの向こうには、
譲渡用と同じようにケンネルが並んでいます。


$Dear☆Sunshine

このスペースに収容される犬は、
飼い主の持ち込み・迷子犬・負傷犬・問題を起こした犬
のいずれか。

・ ・ ・ ・

飼い主の持ち込みの場合は
人と暮らす適応能力テストをパスした場合のみ、
MDSPCAに引き取られます。

※凶暴な犬は殺処分のある保健所へ引き取られます。

$Dear☆Sunshine
飼い主の持ち込み犬

とても穏やかなラブラドールです。
こんなおとなしい犬が飼えないなんて。
すぐに新しい飼い主さんが見つかりました!

・ ・ ・ ・

迷子犬は3日間拘留。
飼い主さんが見つからないと、
適性検査を受けて譲渡に回します。

$Dear☆Sunshine
迷子犬

ティーカップサイズのテリア犬。
名札やマイクロチップがないために
飼い主さんに連絡が取れません。
慣れない環境にこわがってエサも食べません。
※この子は譲渡に回されました。

・ ・ ・ ・

$Dear☆Sunshine
凶暴性に疑いあり。注意

どのような理由で収容されたかわからないけど、
ピットブルの檻にはこの札が。

$Dear☆Sunshine

ピットブル、ロットワイラー、シェパード、チャウ、ハスキー。
メリーランド州では19の犬種に対して
厳しい取締りがあり、
経歴のわからない(迷子や捨て犬)これらの犬種は
特に厳しく適性検査を繰り返し、
また必要なら訓練を入れて譲渡に回します。

・ ・ ・ ・

$Dear☆Sunshine
この犬は噛む。

この日は2匹、犬&人を噛んだ犬が収容されてました。

$Dear☆Sunshine

とてもおとなしい賢そうなチャウチャウです。

犬を噛んだのは今回が最初で最後。
相手の犬に問題があったかもしれないのに、
州法でチャウチャウは殺処分されます。

きちんと訓練し直せばいい犬になるのに。
(この子はその後殺処分を逃れて、
チャウチャウ専門のレスキューに引き取られたそうです)

MDSPCAの殺処分は
二酸化炭素によるガス殺ではなくて、
麻酔で眠るように亡くなる痛みや苦しみのない安楽死です。

この場合、
動物たちは獣医さんの腕の中で亡くなるのですが、
噛んだ経歴のある犬などは、
獣医さんがリスクを負うことになるので、
機械によるガス殺処置のできる
州営のハイキラーシェルターに搬送されるそうです。

$Dear☆Sunshine
事件を起こした犬はパトカーで搬送。

・ ・ ・ ・

負傷した収容動物もここで運命が分かれます。


$Dear☆Sunshine

この子はダルメシアンの純血で、
車に衝突して右目が飛び出してしまいました。

「医療費が高い!」

と飼い主さんが持ち込んだようです。

昨日まで家族の一員やったのに、なんで??

老齢の動物や医療費がかかるペットを
保健所に持ち込む飼い主さんは少なくありません。


命の終わる時に、
怪我や病気で苦しい時に、
一番飼い主さんにそばにいて欲しい時に
捨てられるペットたち。

保健所に収容される動物の背景には、
必ず人の都合と身勝手さがあります。


アメリカは不景気の影響で
保健所に収容される動物が増えました。
それでも半数の動物は
譲渡され新しい暮らしを見つけています。

日本では、
収容動物の90%以上が殺処分されてます。


いくら法律を変えても、
他人を変えようと必死になって、
たとえ人が豊かになっても
それでは足りない気がします。

ほんのちょっと利他的に生きること。

収容動物の目に写る自分を見て
人に欠けてるその部分を自分の中に痛感する今日この頃です。
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プロフィール

Dear Paws

Author:Dear Paws
ライター&イエーな主婦&大学生
米国メリーランド州ボルチモア在住。シェルター(保健所)収容動物の引き取り&スラム街でのTNR(地域猫)活動など、アメリカで犬猫レスキュー活動中☆HSUS認定のEMERGENCY ANIMAL SHELTERING TRAINING(災害時動物支援&救援トレーニング)修了(2009年)。米国動物福祉NPO団体「Sunshine Smile」創立(2010年)。メリーランド神奈川県姉妹州委員会動物福祉コミッティ委員長(2013年)。記事や写真の転写&転載はお断りしています。リンクはフリーです☆

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ひなた

名:ひなた(犬)女の子.享年15-18歳
シェパード&チャウなどイロイロMIX。
08年、WV州で保護され我が家にやってきた野良ワン。食べる時以外はほとんど座布団化してる究極の寝犬。見た目のわりに気が小さく、生後3か月のフォスター猫にも先住犬のポジションを奪われる。モーレツな肉球臭を発生中! 2018年8月逝去。

きんぎょ

名:きんぎょ(猫)女の子。推定11歳
キジトラ猫.08年11月、地域猫から我が家のネコに。納豆、こんにゃく、海草、蕎麦etc. が好きなベジタリアン猫で、洗面台で洗顔したり、二足立ちや「お座り」と不思議な技を次々と披露。 なかなかの猫格者(人格者)で、フォスター動物が一番信頼する存在。でもフォスター犬に襲われて以来、犬に対して攻撃的な態度を 見せることも。

KAYA

名:KAYA(犬)女の子。享年13歳
ラブ&シェパMIX.13年8月より最長記録で預かっているフォスター犬。飼育放棄で我が家へ来て、20キロ近いダイエットに成功。持病のほかに、人に慣れない、ほかの犬を襲うなど紆余曲折ありましたが、すっかり家族の一員。家族への愛情が誰よりも強い、優しい子。2015年10月、脾臓癌で急逝。

そぼろ

名:SOBORO(猫)女の子。推定5歳
サビ猫.15年09月、甘えん坊ですが反射で強く噛むため、なかなか良縁に恵まれず、地域猫&フォスター猫から我が家のネコに。でもどんな苦境でもシャーしない、ご機嫌ニャンコ。おめめがいつでもキラキラ~☆

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