新型コロナ・パンデミックの中でのレスキュー活動
- 2020-05/20 (Wed)
- レスキュー活動雑記
ご無沙汰しています!!
1月末にブログをお休みした直後、
新型肺炎コロナウイルス(COVID19)で世界が騒がしくなり、
アメリカでも一気に感染が広がって、
たくさんの方から心配していただいていました、ありがたいです!
個別にお返事をしておりましたが、
ブログでも報告させてもらいますねー。
アメリカは広いので新型コロナの感染率や規制も
地域差が大きいと思います。
ウチの住んでいるメリーランド州は、
NY州から近いということもあり、
3月の半ばから外出制限が始まり、
外出禁止、マスク着装義務、ソーシャルディスタンスなどの規制が,
現在も実施されています。
メリーランド州での感染者数は今日現在で4万1千人、
亡くなった方が2000人ほどですかね。
【参照】https://coronavirus.maryland.gov/
大体1日で1000人前後の感染者数が確認されていて、
これでも州全体で見るとピークは過ぎたそうで、
メリーランド州では先週から一部規制緩和が行われていますが、
ウチの住んでいる自治体ではまだ解除されていません。
友人や近所の方も数名感染していて、コロナは身近にあるなーと思っています。
でも我が家はもともと夫婦二人でこじんまりと暮らしてるので、
買い物などで不自由はあっても、ストレスや心配事は特別ないんですよね。
(気にかけて頂くのが申し訳ないほど、以前とまったく変わりません笑)
ただ新型コロナウイルスの影響で、
犬猫レスキューはどのように変化したかと一言で表現すると、
めっちゃ忙しいです!!
NYのパンデミックよりちょっと前、
西海岸で感染が広がり始めた頃から、
東海岸では様々な理由でペットを手放す方が増えました。
(経済的な理由やペットからコロナに感染したら嫌だという人も)
またシェルター(保健所)もこれから増加する収容数を見込んで、
早い段階で収容動物を提携している犬猫レスキュー団体に移譲しはじめました。
保護動物の移送はESSENTIAL VOLUNTEERに含まれているので、
外出禁止中でも活動そのものはOK。
でも搬送にはコロナ対策の細やかなルールが敷かれていたり、
規制で入れない州は迂回や、州境で犬猫の引き渡しをしました。
物差しでソーシャルディスタンスを測る搬送コーディネーターさん笑。
(左は遠距離を担当する搬送ボラさん、ごくろうさまです)
ほんとこの2か月は普段の2倍近い動物の搬送をしました。
でも自宅待機やリモートワークで一時預かりボラさんが増えたのも幸いし、
すべての犬猫をシェルターから引き出せました!!
我が家でも9か月ぶりにフォスター犬。
新型コロナウイルスで倒産したパピーミルから保護しました。
以前からアメリカの動物福祉/レスキュー活動は地域差があります。
コロナの外出禁止やリモートワークのおかげで、
里親希望者が増えている州もあるそうですが、
ウチの住んでいる地域では、
里親希望よりも捨てられるペットの数が多くて、
シェルターなどでは無料の医療手当やペットフードの支援も始まりました。
多くの飼い主さんにサポートが届くようにニュースでも支援の周知。
そして外出禁止中もスラム街でのフィーディングは
「地域猫の生命維持のために必要な最低限度の活動」と言う名目で、
レター(許可証)をもらって今までどおり入っています。
いつも一緒に入っているキャロルの自治体は外出禁止が厳しく、
まだボルチモアに来れないので今はソロで活動中、一人はつまらん。
活動後にいつも二人で行ってたレストランもずっと閉まっています。
【関連記事】TNRやフィーディングの後は
そしてこのスラム街のある郵便番号がボルチモアで一番、
感染者数の増加傾向が大きいと言うことで、
スラム街の入口にあるパーキングエリアに、
ドライブスルーでPCR検査が受けれる仮設テントが設けられました。
医師の診断書&所定の症状がないと検査は受けれません。
感染拡大の理由はスラム街に入っていれば分かります。
廃墟に住んでいる人達は相変わらず外で排せつしてるし、
モチロン水が止まってるから手も洗ってないやろうしねぇ。
市営/公共サービスも最低限度に縮小されていて、
投棄ゴミもここ数か月回収されていません。
あとみんな「コロナって何?」ってカンジなんですよね。
警察が見回ってない時は人の賑わいも普段通り、
マスクやソーシャルディスタンスなんて守られてないし、
見る限り、ドラッグの売買やギャングの集会もいつも通りです。
教会や政府からの配食のある日は人出が多く、露店も出てます。
(この写真はパンデミック前のものです)
コロナに対する「よくわからないものへの恐怖心」は
このスラム街では特別なものではありません。
殺人や犯罪が日常のこの街では、
どの瞬間を切り取っても、
「明日はどうなるかわからない」場所なので、
そういう意味ではウチや住人の方は、
不安や恐怖心が日常化&鈍化しているのかも知れません。
署内で感染者が増えたのでお巡りさんも人手不足、あまり見かけません。
そして刑務所では集団感染防止で受刑者の方が釈放されています。
ボルチモアでは経済や失業率と同じように犯罪増加も懸念されています。
猫は新型コロナと関係なく、新顔猫たちも増えているし、
春のお産シーズンも通年通り&もう終わりつつあります。
餌やりの活動は普段と変わりませんが、
シェルターや獣医さんのサービスが規制&縮小されているので、
保護やTNRと言った活動はその影響をモロに受けています。
顔を負傷した猫。
怪我が深いためか警戒心が強く、逃がしてしまいました。
アニマルコントロールに連絡したら、
コロナで業務内容が縮小&人手不足で保護できないとのこと。
引き続きほかのボラさんと手分けして行方を捜しています。
今はAgriculture department (農務省?)からのお達しで、
不妊去勢が出来ない=TNRは禁止されているので、
妊娠猫を見つけても確認&見守るしかできません。
また状況が落ち着いたら親子で保護するからね。
母猫が足を負傷していたのでこの子は保護しました。
怪我は治りましたが手術ができるまで保護して、
子猫はのちのち里親さんを探します。
そして夫が病院勤務と言うこともあり、
犬猫のレスキュー活動と並行して、
地元病院へのマスクボランティアも始めました。
1週間で30枚ほどの手作りマスクを寄付しています。
メリーランド州の病院では病床数は足りていて、
医療崩壊はしていないそうですが、
PPE(Personal Protective Equipment)と呼ばれる
医療用具(マスク・グローブ・防護服など)が不足しています。
マスクボランティアはまだまだ続きそうなので
屋根裏の倉庫をミシン部屋に。
このボランティアで毎日マスクを作りまくってたら、
めっちゃ裁縫の腕が上がり、
このパンデミック下でできるレスキュー活動の資金集めとして、
友人のペットストアでも手作りマスクの販売をさせてもらっています。
例年、たくさんの寄付が集められるレスキュー関係のイベントが
軒並み中止&春以降も取りやめになっているので、ほんと助かる!!
ペットストア用にも1週間で30枚のマスクを作ってます。
ウチの大学は100%オンラインなので授業やテスト&課題も、
新型コロナウイルスの影響を受けずに通常通り。
レスキュー活動と大学で元々キャパオーバーぎみやったところに、
マスクボランティアにも手を出しているので、
コロナの間中は前よりもバタバターっと毎日が過ぎていきます。
ウチをよく知る家族や友人は、
「こんな時でも止まれん性分はサメ(回遊魚)と同じやな」
と呆れながらもウチの活動を献身的に支えてくれています、感謝。
それではブログでの報告が遅れまして申し訳ありません。
この新型コロナウイルスのパンデミックを転機とし、
いろんなことが一掃された後には、
以前より安全で平和な世界になる事を願います。
1月末にブログをお休みした直後、
新型肺炎コロナウイルス(COVID19)で世界が騒がしくなり、
アメリカでも一気に感染が広がって、
たくさんの方から心配していただいていました、ありがたいです!
個別にお返事をしておりましたが、
ブログでも報告させてもらいますねー。
アメリカは広いので新型コロナの感染率や規制も
地域差が大きいと思います。
ウチの住んでいるメリーランド州は、
NY州から近いということもあり、
3月の半ばから外出制限が始まり、
外出禁止、マスク着装義務、ソーシャルディスタンスなどの規制が,
現在も実施されています。
メリーランド州での感染者数は今日現在で4万1千人、
亡くなった方が2000人ほどですかね。
【参照】https://coronavirus.maryland.gov/
大体1日で1000人前後の感染者数が確認されていて、
これでも州全体で見るとピークは過ぎたそうで、
メリーランド州では先週から一部規制緩和が行われていますが、
ウチの住んでいる自治体ではまだ解除されていません。
友人や近所の方も数名感染していて、コロナは身近にあるなーと思っています。
でも我が家はもともと夫婦二人でこじんまりと暮らしてるので、
買い物などで不自由はあっても、ストレスや心配事は特別ないんですよね。
(気にかけて頂くのが申し訳ないほど、以前とまったく変わりません笑)
ただ新型コロナウイルスの影響で、
犬猫レスキューはどのように変化したかと一言で表現すると、
めっちゃ忙しいです!!
NYのパンデミックよりちょっと前、
西海岸で感染が広がり始めた頃から、
東海岸では様々な理由でペットを手放す方が増えました。
(経済的な理由やペットからコロナに感染したら嫌だという人も)
またシェルター(保健所)もこれから増加する収容数を見込んで、
早い段階で収容動物を提携している犬猫レスキュー団体に移譲しはじめました。
保護動物の移送はESSENTIAL VOLUNTEERに含まれているので、
外出禁止中でも活動そのものはOK。
でも搬送にはコロナ対策の細やかなルールが敷かれていたり、
規制で入れない州は迂回や、州境で犬猫の引き渡しをしました。


(左は遠距離を担当する搬送ボラさん、ごくろうさまです)
ほんとこの2か月は普段の2倍近い動物の搬送をしました。
でも自宅待機やリモートワークで一時預かりボラさんが増えたのも幸いし、
すべての犬猫をシェルターから引き出せました!!


新型コロナウイルスで倒産したパピーミルから保護しました。
以前からアメリカの動物福祉/レスキュー活動は地域差があります。
コロナの外出禁止やリモートワークのおかげで、
里親希望者が増えている州もあるそうですが、
ウチの住んでいる地域では、
里親希望よりも捨てられるペットの数が多くて、
シェルターなどでは無料の医療手当やペットフードの支援も始まりました。


そして外出禁止中もスラム街でのフィーディングは
「地域猫の生命維持のために必要な最低限度の活動」と言う名目で、
レター(許可証)をもらって今までどおり入っています。
いつも一緒に入っているキャロルの自治体は外出禁止が厳しく、
まだボルチモアに来れないので今はソロで活動中、一人はつまらん。
活動後にいつも二人で行ってたレストランもずっと閉まっています。
【関連記事】TNRやフィーディングの後は
そしてこのスラム街のある郵便番号がボルチモアで一番、
感染者数の増加傾向が大きいと言うことで、
スラム街の入口にあるパーキングエリアに、
ドライブスルーでPCR検査が受けれる仮設テントが設けられました。


感染拡大の理由はスラム街に入っていれば分かります。
廃墟に住んでいる人達は相変わらず外で排せつしてるし、
モチロン水が止まってるから手も洗ってないやろうしねぇ。


投棄ゴミもここ数か月回収されていません。
あとみんな「コロナって何?」ってカンジなんですよね。
警察が見回ってない時は人の賑わいも普段通り、
マスクやソーシャルディスタンスなんて守られてないし、
見る限り、ドラッグの売買やギャングの集会もいつも通りです。


(この写真はパンデミック前のものです)
コロナに対する「よくわからないものへの恐怖心」は
このスラム街では特別なものではありません。
殺人や犯罪が日常のこの街では、
どの瞬間を切り取っても、
「明日はどうなるかわからない」場所なので、
そういう意味ではウチや住人の方は、
不安や恐怖心が日常化&鈍化しているのかも知れません。


そして刑務所では集団感染防止で受刑者の方が釈放されています。
ボルチモアでは経済や失業率と同じように犯罪増加も懸念されています。
猫は新型コロナと関係なく、新顔猫たちも増えているし、
春のお産シーズンも通年通り&もう終わりつつあります。
餌やりの活動は普段と変わりませんが、
シェルターや獣医さんのサービスが規制&縮小されているので、
保護やTNRと言った活動はその影響をモロに受けています。


怪我が深いためか警戒心が強く、逃がしてしまいました。
アニマルコントロールに連絡したら、
コロナで業務内容が縮小&人手不足で保護できないとのこと。
引き続きほかのボラさんと手分けして行方を捜しています。
今はAgriculture department (農務省?)からのお達しで、
不妊去勢が出来ない=TNRは禁止されているので、
妊娠猫を見つけても確認&見守るしかできません。
また状況が落ち着いたら親子で保護するからね。


怪我は治りましたが手術ができるまで保護して、
子猫はのちのち里親さんを探します。
そして夫が病院勤務と言うこともあり、
犬猫のレスキュー活動と並行して、
地元病院へのマスクボランティアも始めました。


メリーランド州の病院では病床数は足りていて、
医療崩壊はしていないそうですが、
PPE(Personal Protective Equipment)と呼ばれる
医療用具(マスク・グローブ・防護服など)が不足しています。


屋根裏の倉庫をミシン部屋に。
このボランティアで毎日マスクを作りまくってたら、
めっちゃ裁縫の腕が上がり、
このパンデミック下でできるレスキュー活動の資金集めとして、
友人のペットストアでも手作りマスクの販売をさせてもらっています。
例年、たくさんの寄付が集められるレスキュー関係のイベントが
軒並み中止&春以降も取りやめになっているので、ほんと助かる!!


ウチの大学は100%オンラインなので授業やテスト&課題も、
新型コロナウイルスの影響を受けずに通常通り。
レスキュー活動と大学で元々キャパオーバーぎみやったところに、
マスクボランティアにも手を出しているので、
コロナの間中は前よりもバタバターっと毎日が過ぎていきます。
ウチをよく知る家族や友人は、
「こんな時でも止まれん性分はサメ(回遊魚)と同じやな」
と呆れながらもウチの活動を献身的に支えてくれています、感謝。
それではブログでの報告が遅れまして申し訳ありません。
この新型コロナウイルスのパンデミックを転機とし、
いろんなことが一掃された後には、
以前より安全で平和な世界になる事を願います。
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